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2012-09-30(Sun)

金色のウニを求めて ⑤





~第5話 陰謀の足音~   (著 ピラ)

もう追っ手はこないかしら?

そう心配する私には耳障りな声がさっきから外で繰り広げられている。

フリーベルさんに提督を任せたからには何があっても邪魔しちゃいけないって分かってるんだけど、、、

しばらく考えたソフィアは一大決心をしたように決然と立ち上がり甲板に向かった。

「ナニやってるのー!」

「お、天の岩戸が開いたぞ!」

「おくたま~、アブサンが提督のためにボルドー産ワインを10樽も積んでおいてくれたんでしゅよぉ♪」

「わっちの特技といえば酒宴だ!酒宴せずして航海せず!!!」

「ナニ格好良い事言ってるのっ!今、ワタシ達は追われる身なのにっ!それに操船の方はどうなってるの?!」

「お、おちつけ。今の船、定期航路には自動モードがあるんだ。だから新人が見張ってればそれでいいんだ。。だ
から。。。な」

「な ぢゃないでしょー!もちょっとまじめにやりなさい!!!」

甲板の上の宴は一瞬に凍りつき、100名を超す船員の全てが一点に釘付けになっていた。。。。

--------------------------------------------------------------------------------

「ふぅむ。。。なるほど、、、これだと、、そもそも錬金術として成り立たない可能性も。。」

夜がすっかり更けたマルセイユの街。

眠らない街といえどもこの時間になると街の明かりはほとんど消え、営業停止の酒場を含めどこもかしこも闇のとばりに全てが包まれていた。そう、アパートのある一室を除けば。。。

アブサンの心の中には嫌な予感がしていた。

それが何に起因しているかは分からなかった。

あの一夜から夜が明けるとマルセイユの街は表向き平静を取り戻していた。

だが、分かっていた。

いつもと変わらぬ風景の中、ところどころに異質の物があった。




街角には騎兵が立ち、出航所には衛兵がいた。

交易所では検閲官の厳しい目があり、食堂は閉鎖していた。

各商館に盗聴器が仕掛けられた事、それはマルセイユの住民なら皆知っていた。

それでも、マルセイユの住民の生活にはさして変化はなかった。

ギーズ公爵の被害妄想は今に始まったことではなかった。

以前ネコの顔が怖いと、離宮内にネコを連れて入ることを禁じたこともあった。

またある時は街中で毒の仕込み指輪で行われた殺人事件を受けて1ヶ月間指輪禁止令をだした。

みんな、うるさがりながらも国の事を考えて行う彼を諌めようとは思わなかった。

今回も、ほとんどの住民にとっては大した影響を与えなかった。

強いていえばナマモノが手に入らない。そのことが少し不便だっただけ。

でも少数の人間は今回の事件に陰謀の香りを感じ取っていた。。。



「だめですね。。。マルセイユの書物ではこれ以上ウニについての記述は。。。。。。やはりリスボンでしょうか。。。。。」

あの日、ソフィア達の逃亡を手助けした翌日からアブサンは取り付かれたように様々な書物を読み漁った。

「しかし、ギーズ公の今回の被害妄想は何か裏を感じる。。。と、なるとソフィアさんは被害者、フリーベルさんも被害者だし、フランシーヌさんは。。。。。。。。。やはりレントン精鋭艦隊に対する敵愾心を感じますね。。」

そうつぶやいたアブサンは机の上の写真立てを持ち上げ目を凝らした。



かつて、フランス最強の名を欲しいままにしたレントン精鋭艦隊。

だが、写真の中に何か異質なものを感じたアブサンはゆっくり、間違い探しでもしそうな勢いで写真を観察し始めた。

アブサンは様々な人間を見て育てた自分の観察眼に絶対の自信を持っていた。

写真では中央で威風堂々としているレントン提督の左右に2番艦艦長、3番艦艦長。。と各艦長が居並ぶ。

レントン精鋭艦隊はどこの国にもない艦風を持っていた。

どの船員、士官、艦長の間にも業務時間以外は上下関係を持ち込まなかった。

厳しい訓練が終わると皆一同に介して酒宴があった。

レントン提督の額にツッコミを入れる船員がいたりフリーベル提督に飲み比べを挑む士官がいた。

その艦風が精鋭艦隊内での信頼感に繋がり、無敗神話が生まれた事、誰もが確信していた。

だからこそ写真の中のその人物の作り笑いにとても違和感を感じたのだ。

「これは。。。5番艦艦長でもあり、突撃隊隊長でもある。。。。。ぐぁ!!!」

後頭部に鈍い痛みを感じたと思った時には床に這いつくばり、目の前のファーブーツが2,3歩下がるのを見た後、、、闇に包まれた。。。




いつしか始められた宴の中心では口が開けられたワイン樽の前で仁王立ちの女性がジョッキを傾けていた。。

「おおおおおお!!!ソフィア、すごいぢゃないか!!」

「おくたますっごーい♪」

「。。。っっっぱぁ~♪」

さっきまでワタシにおびえていた船員の皆さんも大分なごんできたみたい。

なるほど、酒宴って結構必要なのね~

今までの酔えないお酒が信じられないくらい楽しいお酒。

こんなお酒が飲めるなんて航海者を目指す若者が増えるのも分かるわね。

「よ~し!久々にわっちがアレをやるぞ!!!」

「え~、提督アレやるでしゅか~:;」

「ソフィア、そこをどくんだ!レントン精鋭艦隊がなぜ強かったか、これを見れば全て分かるぞ!!」

「え?え?」

「よし、フランシーヌわっちの肩に乗れ!!行くぞ!!」

「あい!」

「目標!あのご機嫌麗しいワイン樽!」

「提督、目標まで3mでし!」

「よし!射角55度!発射準備完了!」

「発射!」

「発射!」

フリーベルさんのジャンプと共に打ち上げられたフランシーヌちゃんが、、フランシーヌちゃんが。。。。



どぼーん



「キャー!!!フ、フランシーヌちゃん?!」

「見たかソフィア!この着弾精度がレントン精鋭艦隊の強さの秘密だ!!」

「なにやってるのよもぅ。。。フランシーヌちゃん大丈夫?」

「おくたまぁ。。。このワインものっそいオイシイ♪」




ジブラルタル海峡に差し掛かる中央司令室内では居残りを命じられた新米水夫が居眠りをしていた。

各機器のステータスを表すアイコンの70%ほどが赤い文字でエラーを通知している警告音。その音色に合わせこっくりこっくりと。。。













~~~あとがき~~~

今回はものすっごく難しかったですw
なんかベルちゃんとフランちゃんがおかしなことになってるし。。。
アイデアの枯渇っ
そう思いましたので商会内で悩みを打ち明けたところ。。。


ひら>飲むべし


おざりん、ステキなアドバイスをありがとうwww
おかげさまで書けました(/ω\)
2012-08-15(Wed)

金色のウニを求めて④

第4話 ハゥ オールド ア~ ユ~    (著 シオン)










「フランシーヌさん」

アラビアンガレーに乗り込もうとしたフランシーヌにアブサンが声を掛けた。

「なんでちゅか?アブサン」

「漕ぎ船員の中にアノ人を忍ばせておきました。出航してから探してください」

「あの人って誰でちゅか?」

「見れば分かりますよ」

「あと、必要そうな物はすべて倉庫に入れておきましたので何かが起きても問題ないでしょう」

そう言ってアブサンはフランシーヌの頬に軽くキスをした。

「お気をつけて」



☆☆☆


ソフィアを乗せたアラビアンガレーは追跡されることも無く、無事にマルセイユを離れティレニア海をゆっくりと西に進んでいた。

空には半月が輝き 星も良く見えた。

風も強くなく弱くもなく、寒くもなく涼しすぎることもない。

マルセイユの騒動が嘘ではないのかな・・・そんなことをふっと思えるほどに海上は静かだった。

フランシーヌは船員を統一し、船の中で一番歳のいった船員を副官に任命した後、出航前のアブサンの一言を思い出し、船内にいる漕ぎ船員を1人1人見て回った。

「私の知り合いって誰でしかねぇ」

「セイッ!ハァ!」

「セイッ!ハァ!」

威勢の言い掛け声と共に規則正しくオールが前後する。

みな、ガッシリとした筋肉質な体つき、こんなマッチョな知り合いをフランシーヌは持っていない。

「アブサンのいたずらでしかねぇ。。。」

と、半ば呆れていたとき、とても見覚えのある体つきの船員が目に入った。

「あ、あれは・・もしかして」

フランシーヌは小走りでその船員に近づく

「ちょっとそこの船員!私に付いてくるでちゅ!!」



☆☆☆☆



「っっはぁぁ~」

提督室に常備されていたエビアン500mlをピールジョッキに空け、ゴクゴクと飲み干す。

あんな短時間にイロイロなことがありすぎて頭の中がグルグルになっていたソフィア。

船に乗ればいつものフランシーヌちゃんとは違ったナニカを見てしまったソフィア。

室内でパニックの頭の中を整理しようと机の周りをグルグルしていたが、とりあえずは落ち着くことが先決と思い、今に至る。

「・・・ふぅ。とりあえずは、無事にマルセイユから出れたみたいね」

そう言いながら、ドカッと椅子に腰掛けた。

室外からはフランシーヌちゃんの声が聞こえる。

多少の驚きはあったものの、船の事など一切知らないソフィアは、フランシーヌちゃんがいてくれて良かったと思えるくらいまで頭の中が落ち着いてきた。

「とりあえず、船についてはフランシーヌちゃんに任せましょう」

短時間にあれやこれやと色々な事があり過ぎたため疲労もピークに達しようとしていたが

「まずは状況整理と把握よね」

と、椅子の肘付きに頬杖をつきながら頭の中を整理する。

金色のウニについてはリスボンのタイツ教祖が知ってるかもなのよね・・・

酒場のウニの食中毒・・・私が売ったウニ・・・なのよね・・・?

マスター大丈夫かしら・・アブサンがどうにかしてくれてれば良いけれど・・・

あ!ウニの仕入れ!!

仕入れたのはフリーベルさんのところからよね!!

フリーベルさんはどこに行ったのかしら?

公安に捕まったかしら・・

まさか・・・フリーベルさんがバイオテロを・・・

整理して考えようとしてみたものの、肝心なところが今ひとつ良く分からない。

「まずはリスボンで教祖に会うのが早いかしらねぇ・・・」

ソフィアは背もたれに体重を寄せ、提督室の天井に下がっているランプをボーっと見ながらつぶやいた。




☆☆☆☆☆



「ここなら誰もこないでちゅね」

フランシーヌは空の倉庫に船員を引き連れてやってきた。

倉庫の内側から鍵を掛け、ホッとした表情を見せた。

「無事だったのね・・・提督」

フランシーヌは船員のふくよかなお腹に全身を埋もれさせて抱きついた。

「アブサンがきちんと手引きしてくれたよ」

船員はフランシーヌを抱き上げ そっとキスをした。

「心配してたのよ。提督が公安に捕まってしまってないかって」

今度はフランシーヌからキスをする。

「ふっ!アブサンに手引きされなくても、わっちはきっと逃げ切ってたぞ!」

そしてまた2人はキスをした。

「ウニの食中毒事件。あれは提督が?」

フランシーヌが軽く上目遣いでフリーベルに聞く。

「わっちがそんなことするかい!あれは誰かの陰謀だ!!」

「ですよね。提督がそんなことするわけ無いですよね」

「うむ!」

「まぁ、しかし、とりあえずはマルセを離れて、リスボンで教祖に会わねばだな」

そう言いながらフリーベルは地べたに座り込み、フランシーヌを太ももに乗せた。

「しかし、2人でいるなんて久しぶりだな」

フリーベルは倉庫の小窓から見える夜空を見ながら言った。

「そうですね。あれからもう10年経ちます」

フランシーヌはフリーベルのお腹をツンツンしている。

「10年・・か」

あれから10年。長かったようで短かったような時間。

あれからフランスは平穏な日々を送れるようになった。

英雄は崇められ、そして平和な日々は10年前までの出来事を忘れさせていく。

「平和になったもんだ」

「そうですね」

2人は見つめあい、ふっと笑い そしてまたキスをする。

「ところでフランシーヌ、なんで赤ちゃん言葉なんて使ってるんだ?」

フリーベルはその理由を聞かされてはいなかった。あれから10年目にしてやっと理由を聞けるチャンス。今を逃さずしてなんとやら!

「あ~~・・・なんていうか」

フランシーヌはフリーベルのお腹ツンツン速度を速めつつ 軽く頬を赤くしながら

「そんなキャラもイイカナ~なぁ~んて・・エヘ♪」

「エヘってフランシーヌ・・・・」

フリーベルは軽く口元をひくつかせた。

10年前のフランシーヌ・・・いや、素のフランシーヌはマルセイユ出航時の怒声がデフォルト・・・それが「エヘ♪」って・・・

10年はやっぱり長いのかもしれないな・・・

フリーベルはそう思い直すことにした。


「ねぇ・・提督・・」

フランシーヌは自分の上着のボタンを外しながら言う。

「レントン総督のウニ投げには興味無かったんだけど、こないだアブサンのウニ投げを見たの。あれは綺麗だったわ。さすがアブサンって感じだった」

フランシーヌの上着のボタンは全て外れた。

「私はウニ投げには全く興味は無いけれど・・・提督、久しぶりに・・・ね?」

フランシーヌはフリーベルの上着のボタンも外しにかかる。

「お、おい・・ここでか?」

「この船に私たちの邪魔をするようなモノはいないわよ」

フランシーヌはニッコリと笑いながら言う。

「まぁ・・・そうだな」

フリーベルは床に仰向けになり、フランシーヌをお腹の上に置いた。

フランシーヌはフリーベルの上着のボタンも全て外す。

「久しぶりすぎてドキドキするわ」

「わっちもだ」

2人は熱くキスを交わした。




☆☆☆☆☆☆




ぼーっとランプを眺めていたソフィアは、ふと壁にかかっている写真に目がいった。

「この写真は・・」

レン様の書斎にも同じものが机に飾ってあるのを見たことがある。

10年前のカルヴィ侵攻の大戦後に撮ったものだと教えてくれたやつだ。

そこにはレン様を真ん中に10数名の人たちが写っている。

「あ、アブサンも写ってるのね。フランシーヌちゃんに似たような子もいるけれど・・・フランシーヌちゃんじゃないわよね、10年も経ってるし。」

「あら?この仮面の人・・・フリーベルさんかしら。でも、あの人はいつもツタンカーメン・・・写真の人はシペ・トテックを被っているわね。。。他人の空似かしら」

この写真、いや、カルヴィ侵攻時の話はレン様はしたがらなかった。そのため、知りうる事といえば書物に載っていた情報くらい。

ソフィアはこの頃、ストックホルムのおばあさまの家に預けられていた為、戦争自体がほとんど記憶に無かった。

本には、ヴェネチアを主とするイスパ・オスマン連合がカルヴィに侵攻、これをフランス・イングランド連合が阻止。死者・負傷者は数百万人にのぼったって書いてあったわね。

そしてこの時、レン様率いる仏国王室精鋭艦隊が素晴らしい働きをしたとも。

戦争が終わって3年後、ソフィアはマルセイユに戻り、酒場で踊り子をしていたときにレン様に見初められ、1年後に結婚した。

「あのときのレン様のプロポーズ・・・素敵だったわ」

レン様のプロポーズを脳内リプレイさせてクネクネしていたときだった




ドゴーーーーーンッッッッ!!!!






大きな音と共に船が左右に大きく揺れ、机の上に置いてあったコップが落ち、天井のランプが消えた。

「!!!!なにがあったの??」

ソフィアは慌てて提督室のドアを開ける。

船員が船内を慌てふためいて動き回っている。

「なに???なんなの???」

「おくたま!!」

提督室の横の通路からフランシーヌちゃんが駆け寄ってくる。

「おくたま!無事でちゅか!!」

「フランシーヌちゃん!私は無事。それより何があったの?」

「何者かに攻撃を受けたようだ!」

フランシーヌちゃんの後から仮面を被った太い人がゼーハー言いながらこちらに向かってきた。

「あら!フリーベルさん!!この船に乗っていたのね!って・・・2人ともなんで上着がはだけてるの!!!」

ソフィアは顔を赤らめて叫ぶ。



「「あっと・・」」


2人はいそいそと服装を整える。

「ふくかーーーーーーん!!状況を報告せよ!!」

フランシーヌが叫ぶ

「シチリア海賊が攻撃してきやした!!敵の数1隻!! 左前方の船体に被弾し浸水しています!!」

「よし!船員を浸水の復旧作業に集中させて!」

「いえっさーーー!!」

副官は船員に指示を出しつつ、自分も復旧作業へと現場に向かった。

「ちっ、こんなところで海賊なんぞに攻撃されるとは!」

フリーベルが声を荒げて言う。

「まだマルセイユからさほど離れていない。ここでもたつく訳には行かん!! ソフィア、この船はわっちが預かるぞ!」

「え?フリーベルさんが??」

フリーベルさんはウニの仕入れ業者・・・そんな人に船を任せる???

「おくたま。大丈夫でちゅよ」

フランシーヌは微笑みながら言う。

「なんで?大丈夫??」

「あの人はフリーベル提督でちゅから」

「てい・・とく?」

なにが大丈夫で提督なのかがサッパリ理解できない。が、しかし、いまはそんなことを思ってる場合じゃない。この状況をどうにかしなくてはならなかった。

「フランシーヌ!!倉庫にアブサンが色々と積んだみたいだから武具等があるかみてきてくれ!」

「わかりました!」

フランシーヌは倉庫に脱兎の如くの速度で向かい、光の速さで戻ってきた。

「提督!!ラブリュスが2本ありました!!」

「!!!さすがアブサン!わっち愛用の武器を積んでるとは!!」

「あと、これも・・」

フランシーヌはそっと仮面を差し出した。

「こ・・・これは」

「私が大事に持っていたの。いまはこれをかぶる時だと思うわ」

「しかし・・これは・・・」

「私たちはレントン提督婦人を無事に逃がすという大事な使命を受けているわ。今は昔の提督に戻っても、誰も何も言わないわよ」

フランシーヌはフリーベルに微笑んだ。

「フランシーヌ・・・」

フリーベルはフランシーヌからシペ・トテックを受け取りかぶった。

そして船首を見据え、両手にラブリュスを持ちスゥーッと息を吸い込んだ。











「これより!この艦は仏国レントン精鋭艦隊3番艦 艦長フリーベルが指揮する!!!総員全力をもって敵を蹴散らすぞ!!!」



「敵は一隻の戦闘用バルシャ!!こんな小船!わっち直々に成敗してくれる!! 船を敵船に寄せろ!!!わっちが乗り込む!!」





「「「「「「イエッサーーーーーーー!!!!」」」」」」



船内中に響き渡るフリーベル提督の声と、突然の英雄の登場に船員の士気が一気に上がる。

「フランシーヌはソフィアの護衛を頼む!」

「了解しました!!」

フランシーヌはソフィアの側に駆け寄る。

「おくたま。安心してくだちゃいね。あんな船、提督がちょちょいと倒すですよ!」

「フリーベルさん・・が・・レン様の・・・御仲間・・?」

写真に写っていた仮面の人がまさかフリーベルさんだったとは・・・ってことは、アブサンも・・・

「あ・・あの写真・・・カルヴィ侵攻のときに撮った写真にフランシーヌちゃんみないな子が写ってるけれど・・・」

「ああ、それはわたしでちゅ!はずかしいでちゅね~」

エヘヘと照れ笑いするフランシーヌ

「そ・・・そう。。。」

そうこうしてるうちに敵船へと乗り移れる距離にまで船が近づいていた。

「うりゃ!!!!」

と、フリーベルは敵船に単騎で乗り込む。

「おい!貴様ら!! レントン精鋭艦隊3番艦 艦長フリーベルの艦だと言う事を知っての愚行か!!?」

フリーベルは大声で敵艦の船員に言う。

「!!なっっ!!なにぃいいい!!??」

敵艦にしてみれば そんなこと知るわけが無い。

精鋭艦隊といえば戦列艦。こんなアラビアンガレーにフランスの英雄が乗ってるなんて微塵も思うわけが無かった。

「あ・・・いや、ちょっと・・・ははは・・・」

船員はササササーっと一箇所に集まる。

「いや、わるか・・・いえ、、すいません。。」

「ほぅ、そうか。わっちの船と知ってのことだったのか」

フリーベルはゆっくりと近づいていく。

「いいいいいいやいやいやいやいや・・・・しらしししらししし!!!」

「そうかそうか・・・10年でわっちの威光もここまで光らなくなってしまったか」

「いいいいいいいいいやいやいやいやいや・・・・しってしししししっておおおおおおお!!!!」

「聞く耳もたん!!!!!!!!」






ギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!









ふ・・・・フランシーヌちゃんって・・・・幾つ・・???





























☆☆☆あとがき☆☆☆




はいw 4話目ですねw

ワタシ的には2話目の執筆になりますかw

今回は海戦やらありましてドダバターーっとしてたせいで

ピラ編集長から

「原稿はまだかーーーーーーーーー!!」

っと催促の電話が1分に1回も来るという締め切りを守らないダメ作者ッぷりを露見させてしましました(ノ∀`)アッヒャッヒャ

最後の方は急いで書いたのでちょっと微妙かもしれません( ´艸`)
2012-08-15(Wed)

金色のウニを求めて③



第3話 かわいい泥棒    (著 ピラ)



ああ、私ったらなんてバカなこと言っちゃったのかしら

今でも顔が真っ赤なのがよく分かる。



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ありったけの衣装をベッドに投げ出して腕組みしてたって、頭の中が真っ白。

「夕焼けのせいね。。。」

そうつぶやく私の横にいつの間にかフランシーヌちゃんがしゃがんでいた。。

「おくたま、アブサンサンとでぃなーするですか?」

そう言ったフランシーヌちゃんは小悪魔のような笑みを浮かべて私を振り返った。

「え?いぁ、あの、、ちがうの。ぁ、ゥゥンそうなんだけど、そうぢゃなくって~」

フランシーヌはあの夜、ふいに目を覚ましました。。。

ソファの上に体を起こし、眠い目をこすりながらご主人様のベッドルームを見るとそこには。。。

「おく。。た。。ま?」

月明かり洩れる窓辺ではアブサンとソフィアのシルエットがとても幻想的で、アブサンの手を離れたウニの放つ放
物線がまるで流れ星のように煌いていました。

その夜、フランシーヌは初めてウニを美しいと思いました。。。

フランシーヌの横ではダイニングテーブルに突っ伏すレン様。

この時、ユルバンなら間違いなく見てないフリをして眠ったでしょうか。

でもフランシーヌにはそれができなかった。

レン様のいびきのリズムに逆らわずに絶え間なく飛び上がり消えて行く流れ星の群れ。

フランシーヌはそれに魅入られ続けていました。。。。

「流れ星、、、とってもキレイでちた」

「フランシーヌちゃん。。。?」

「おくたま!わたちも協力ちまつ!。。。。ん~ん~、やっぱ黒のジョーゼットドレスがシックでステキでしゅよ~」

「あら?そうかしら?でも今は春だしラフカラードレスだって」

。。。あら?外が何か騒がしいわね?

身支度を済ませてアパートをでると、マルセイユの街は騒然としていました。

「おい!書庫で学者が暴漢に襲われたらしいぞ!!」

「まじかよ!ぶっそうになったな。。公安はナニをやってるんだ!!」

学者先生が?

「ああ!ソフィアさん。申し訳ありません。どうやら学者が襲われて書物が盗まれたようです。ちょっと円周率の
新書が心配なので様子を見てきます。」

私を見つけたアブサンはそう言い残し書庫に駆けて行った。

せっかく選んだジョーゼットドレスに一言も触れないで行ってしまうアブサン。

それが不満ではあるけどアブサンらしいわ

私の寂しそうな顔もアブサンには伝わらない。

レン様だったら、、、

「ソフィア、そんな美しい姿に寂しい顔は似合わないな。もっとそのチャーミングな笑顔を私にみせておくれ」

そう言って顔を近づけるレン様

キャッキャq(≧∇≦*)(*≧∇≦)pキャッキャ

アブサンに、そう、言わせてやるうううううう!!!!

そう思い、私は走った。

ドレスの裾がまくれようが関係なかった。

私の目には、書庫めがけて人ごみを走り抜けるアブサンしか目に写らなかった。

アブサンはステキなヒト、それはマルセイユの誰もが認めること。

だけどあのヒトには浮いた話はない。

それがいつも不思議だったわ

マルセイユの七不思議。

いつしかフランス中のヒトがそのことを囁きあった。

私にはレン様がいる。いつも大切にしてくれるレン様が。。。

そんな私でも、アブサンのその噂が気にならないわけではない。。

ましてやまぶしすぎるあの夜。。。

心の中にさざ波をたてるには十分な出来事だったわ

だけど到底アブサンに追いつけるわけはなく、私はいつかし走るのをあきらめて書庫にたどり着いた。

書庫では、救急隊の手によって、学者先生の頭に包帯が巻かれていた。

「うぅ~、アブサン。何か盗まれているでしょうか?」

「ん~。。。。。。。。どうやら、『実録錬金術』がないようですね~、第三者から見た錬金術の奥義をまとめた
非常に貴重な書物ではありますが、、、、この頃借りた人はいましたか?」

「ぁあ、、、この頃錬金術に興味を持つ人が多いらしくて結構貸し出してる書物ですね。。。アイタタタタタ」

「まぁ、私は円周率のその新書が失われてないのを知って安心しましたよ。HAHAHAHAHAHAHAHA」

「ああ、ソフィアさん。ご無礼して申し訳ありません。おや、ジョーゼットレスですね?ステキです。ただしエナグアだったら私はあなたに夢中になっていたでしょうw」

書庫の周りは騒然としていたけれど、その言葉だけが私の心の中に響いた。

マルセイユで販売されているものの中には、裸族服は取り扱われていない。

もちろん、マルセイユでそんな裸族服なんて着ていたら公安警察に捕まってしまう。

でもクヤシイ。

私は道具屋店主に淡い殺意を抱いた…

アブサンと並んで話していても話題は盗まれた書物の話で持ちきりだった。

「おそらく、金色のウニについて記述のある書物はアレだけだと思ってました。」

「ええ?」

「錬金術とは、そもそも物質の組成を生かして違う物質を作る禍々しい技術。そうでなければ金色のウニなんて存在するはずがありません」

「じゃぁ、、つまり、、、手がかりは途絶えたと。。。?」

「ええ、残念ながら」

がっかりした私達の前を通りすぎた一人の女性がいた。


ろとりん、カワイらしい女性だった。

いつもは自身の生き様を回りの人に見せ付けるように生き生きとした日々を送っている彼女が、、どうしたことか随分とおどおどとしている。

「ろとりん?」

そういう私に過剰に反応した彼女はとても怪しい

「ひ!ごっくんはしてません!!」

「ろと、、りん?」

「ろと、冷やしインド食べたらご飯おかわりしたくなったんだよ!!!」

「なんか怪しいですね。何か隠し事があるんですか?w」

「じ、実録、フランスの裏側って本、、買ったからドキドキしてるダケ」

「えええええ!書庫襲ったのろとりんなの?!?!?!?」

「ろとりんさん!重罪ですよ!!!」

「ちょwwwろと、実録錬金術奪ったなんて言ってないよっ!!」

「ちょっとろとりんさん、手を上げてジャンプしていただけますか?」

そうアブサンが言った途端、ろとりんの背中から、1冊の本が落ちてきた。

「ろとりん、黙っててあげるからちょっとその本見せなさい!!!」

「ァィ:;」

「お、1524ページにずばり書いてあるようですね。」

「1524.。。1524.。。。。」

1510、1520、1524ページを開いた時、私はショックを隠せなかった。。

「ぁ。。。」

「破られてる。。。。」

1522ページから、1598ページまでそっくり破られたその本に絶句したワタシ達は、そのまま目をろとりんに向けた。

「ろと知らないよ!それは本当に知らないよ!!!だって、まだ開いてないもの!!」

「どうしてこの本を。。。?」

「ろとね、冷やしインドいつでも食べたいんだ。だから、手軽に作れる冷やしインドの製法を探してるのだ」

「冷やしインドって。。。w」

「おや、ソフィアさん。ここになにか落書きがされてますよ?」

アブサンに言われて本に目を落とした私は、そのまま固まった。

我がタイツは偉大である!

ナイスタイツ!!


「これは、、、ドリコ卿ですね。」

「まさか。。。教祖様が、、、」

そのまま本をろとりんに戻したワタシ達は当初の予定通り酒場に入ろうとしていた。

が、酒場には黄色いテープで立ち入り禁止が表示され、その周りでは公安警察と野次馬でごったがえしていた。

「これは。。しばらく閉鎖だな。。。」

「ウニのパスタで食中毒だって?」

「ひどいな。。マルセイユでイレーヌの酌が唯一の楽しみだったのに。。。」

え?ウニで食中毒?

まさか。。。ネェ?

でも、私、どうしよう。。。

「おくたま、ここにいてくだたい!」

「フランシーヌちゃん?」

「ちょと用事を済ませてくるです^^」

そういったフランシーヌちゃんは黄色いテープの向こうに消えていった。

公安警察はまるで子供のフランシーヌちゃんに見向きもせず現場検証をおこなっていた。。。

「ますたぁ~」

「あぁ!!フランシーヌちゃん!!ど、どうしよう。。ウニが、、ウニがががが。。。」

そういうマスターにフランシーヌはニコリと笑いかけ、爽やかに言った。

「おくたまがフラガラッハを研がなくちゃって、そこでほくそえんでまちたっ」

「ちょ!!!ええええ!!!。。。えと、、そういえば、ウニの仕入先、、、どこだったっけ?この頃物忘れが激しくて。。。忘れちゃったよ。。。」

「そうでちたか~、じゃ、おくたまにそう言っておくでちゅ」

そう言ったフランシーヌの笑顔は忘れられない。

イレーヌは後に震えながら、そう証言した。

私の身を案じたアブサンは、ささやきながらも凛とした声で私に言った。

「ソフィアさん、逃げるのです。もし今どうにかなったら禁固100年は確実です!」

「ひゃ、100年?!」

「ええ、近頃、ギーズ公はバイオテロに対して過敏な反応をすると評判です。ですから、間違いなくそれくらいの禁固刑は言い渡されるでしょう」

「バイオテロって。。私はウニの納品しか。。カテだってまだもらってないのに。。」

「今のギーズ公にはそんなことは通じませんよ」

「わ、私どうしたら。。。」

「身支度をしなさい。私が港で適当な船を探してきます。」

「わ、わかりました!!」

「40秒で用意しな!!」

「は、はひ!:;」

私とフランシーヌちゃんはアパートに急ぎ、簡単な身支度をした。

ユルバンは、夕方飲ませた睡眠薬が効いているせいでまだぐっすり眠っていた。

「おくたま!こっちの準備できまちたっ」

「私もおkよ。さぁ行きましょう。」

そういって、私は最後に部屋の中を見渡した。

いつも寂しかった。

昼も夜もアパートの窓から港を眺めレン様の帰りばかり願っていた。

そんなこのアパートともしばらくお別れ。

しばらく。。。で済むのかしら?

鳥小屋の扉を開けて部屋を横切ろうとした際、YesNoマクラが目に入った。

いつも私の顔を見る前にマクラを見るレン様。

それがNoだった時の背中はとても小さく、Yesだった時は。。。分からないわ

だって、その時レン様が紅くなっているであろう私の顔を見ているのが、痛いほど分かったから。。。

そんな思い出の詰まったマクラを、

私は立てた。

YesともNoとも受け取れる形に置き、微笑みながらドアに向かう私はフランシーヌちゃんと目が会った。

フランシーヌちゃんのその目は、私の全てに対して肯定の意を持っていた。

港に着くと、アブサンが明かりをかざして合図をくれた。

「とりあえず、こんな船しかありませんでした。これでお行きなさい。」

「アブサン、ありがとう。迷惑かけてごめんなさい。」

「この借りを返してくれる日を楽しみにしてますよ」

そういってウィンクした。

アブサンが見つけた船はアラビアンガレーというガレー船だった。

「ちょっと、私こんな船どうにもできないわよ?」

「おくたま、とりあえず提督室でゆっくりおやすみするです。あとはフランに任せるです!」

私が提督室に入った途端、誰かの怒号が聞こえてきた。

「さぁ!!野郎共!!!おくたまのために漕ぐです!!!目指すはリスボン。タイツ教本部でつっ!」

「おいおい、子供に言われてるぜ、、おれた、、ぐぁあああああああああああああああ」

「漕がないですか???( ̄¬ ̄ )」

「イエスボス!!!」

一方その頃マルセイユ離宮では。。

「おお、公安警察特殊部隊隊長、紫音。やっときたか。」

「ギーズ様、おまたせ!( ゚Д゚)ノ」

「マルセイユでバイオテロが発生したようだ!由々しき事態だ!下手人を捕まえるのだっ!!」

「アイアイ( ´艸`)」

「笑わんでいい!!」

食中毒の原因はウニ。。

ウニといったら、あの夫婦以外考えられないわね~( ´艸`)

レンちゃんは今航海にでてるから、、、犯人は一人。。嫁のソフィアねっ!!




<あとがき>

今回はとても難しかったです。
たとえ、ワタシがお酒の力に頼ろうとも仕方のないことだったと、そう思います(/ω\)
2012-08-15(Wed)

金色のウニを求めて②

第二話~ウニと私と夕焼けと~     (著 紫音)










「それじゃぁ マスター。あとでパスタ食べにくるわね」

そう言い残して、私とフランシーヌちゃんは酒場を後にした。








ピコピコピコピコ

私と手を繋ぎながら、フランシーヌちゃんは音の鳴るプリンキュアのサンダルを軽快に鳴らしている

今日もマルセイユは良い天気。

きっとあの人もこの青空の下で元気に

いえ・・・きっと

きっと元気に・・・



スティーブンに迷惑をかけているに違いないわ!!



ああ、スティーブン・・帰ってきたら沢山愚痴を聞いてあげるわ。

あ、でも、愚痴は「YES・NOマクラ」が「NO」の時だけどw









潮風が気持ち良い港前を通りながら、私達はとある邸宅の前までやってきた。

「・・・・・おくたま?」

「な~に?フランシーヌちゃん」

「・・・・ここに入るですか?」

フランシーヌちゃんの顔が少し強張った。

「ええ、きっとあの人はここにいるはずよ」

「・・・わたち・・・も・・・入るですか?」

「あら、いやなの?」

「・・・ここのおじぃちゃまは・・・こわいから・・・」

そう言うとフランシーヌちゃんは、スッと私から手を離し


ピコピコピコ

と三歩後退りをした。

「フランシーヌちゃん?」

「わ・・・わたち・・・・」

「あ!!そうだ!! ユルバンのお手伝いしなきゃ!!!」


「おくたま!後はまかせまちたああああああぁぁぁぁぁ・・・!!!!!」



と、叫びながら

カールス・ルイスよりも2秒は速いだろう勢いで走り去って行くフランシーヌ


「ふ、フランシーヌちゃーーーん??!!」

サンダルをピピピピピ!と鳴らしながら、瞬く間に小さくなっていく姿を、ただボー然と見送るしかなかった。








そんなに怖い人だったかしら・・・

そんなことを思いながらソフィアはドアをノックした


「誰だ!」

中から高齢だけれど、張りのある逞しい声が返ってきた。

「ソフィアです」

「ああ、あんたか!鍵は開いてるから勝手に上がっていいぞ!!」

ドアを開けると

香辛料や染料や紙のにおいが入り混じった「健康的にどうなの?」な香りが鼻をついた。

「こんにちは、ダ・ヴィンチさん。お元気そうでなりよりです」

「ああ、お前さんも元気そうだな。旦那も元気か?」

「いまは海に出てますけれど、きっと元気ですわ」

「そ~か そ~か。で、お前さんはここに何をしにきたんだ?」

パイプに葉を詰めながら ダ・ヴィンチさんは聞いた。

「ここに、アブサンはいらっしゃてませんか?」

「ああ、アブサンに用事があるのか。あいつはいま飛行機の設計図を学者から借りてきてもらってるところだ。もうすぐ戻ってくると思うがな」

「飛行機の設計図?」

「ああ、金日空から設計の依頼が来てな。ワシ1人ではシンドイから手伝ってもらっとるんだよ」

・・・この時代に飛行機はあったかしら?っていう問いはナシよね!私は船員Aと違ってKYじゃないもの・・・

「た・・たいへんですね」

私はニッコリと微笑んで見せた。



そうこうして数分後・・



「先生、この「超わかりやすい図解付き 初めての飛行機作り」が一番分かりやすかったので、これを借りてきてみたんですが」

そう言いながら、緑で統一されたアミールコートと羽付きピューリタンハットに身を包んだアブサンが帰ってきた。

「おお!どれどれ、見せてみろ」

「ここの設計図が他のものよりも見易く丁寧だったんですよ。どうです?この本」

「ああ、十分だ。これを見ながらオリジナリティも含めて設計を立ててみよう」

「私もお手伝いしますよ」

「うむ、頼んだぞ」

アブサンは私に気づいていないらしく、ダ・ヴィンチさんと本とに夢中になっている。






「あ・・・あの・・」

私はソーッと声を出してみた

「あ・・あの~アブサン?」

「ああ!そういえば先生!!さっき書庫で円周率についての新書が入ってましたよ!」

「なに!!ほんとか!!! 学者に貸せと言ってきただろうな!」

「もちろん!学者が読み終わった後、1番に貸してもらう様にお願いしておきました」

「うむ!!えらい!えらいぞアブサン!!」

「HAHAHAHAHAHAHAHAHA!!」



「・・・・・」



「・・・・・・・」



私を無視?無視なのね・・・



ソフィアはすぅっっと息を肺に溜め スススっとアブサンの横に移動し


「おかえりなさい!!!アブサン!!!!!!!!」


と、アブサンの耳元で言った。





wtポイhふぁhfがwthtg;いぐあ;t!!!!!!



アブサンの目から小さな☆が飛び出るのが見えたのはキノセイ


「おお!ソフィアさんではありませんか!お久しぶりですね、元気でしたか?」

「元気でしたか?じゃないわよ!! まったく!さっきからずっとここにいたのに気づかないなんて!!!」

「なんと!そうでしたか。いや~ついつい飛行機の設計と円周率とで頭がイッパイになってましてw」

「もぅ!!!」




まったく!アブサンはいつもこう!

女に興味が無いのか淡白なのか、見かける処と言えば書庫かダ・ヴィンチさんの家なのよね

背も高くて、それなりに身だしなみも整ってて、顔もそれなりに良いから、マルセイユの女の子の間では

ウニを投げられてみたい男NO、1なのに

まったく・・・



「それで、ソフィアさん。なぜここにいるのです?」

「ソフィアはお前さんに用があるんだとさ」

「私にですか?どうかしましたか?ソフィアさん」

ああ、そうだったわ。あまりにも呆れてしまってすっかり本題を忘れてたわ・・

「アブサン、昨日酒場にいたわよね?」

「ええ、いましたね」

「わたし、「金のウニを探しにアジアに行く」って言ってたらしいんだけど・・」

「ええ、ぐてんぐてんに酔っ払いながら言ってましたね」

「アブサン?」

「はい?」

「金色のウニってなに?」




「知りませんよっっっ!!!wwww」




「なによぉ。毎日毎日、書庫に篭ってるくせに知らないのぉ~?」

「金色のウニなんて聞いたことありませんし、私が読んだ本の中には書かれていたことがないですね」

「そぅ・・・」

「ダ・ヴィンチさんは知ってます?金色のウニ」

「んー・・・金色のウニ・・・ん~・・・そういえば数十年前に一度 どこかで聞いたことがあるなぁ」

「ほんとですのっっっ!!」

「ああ、しかし、どこで誰に聞いたかは覚えておらん。学者にでも聞いてみたらどうだ?」

「学者ですか。」

時計に目をやると時刻は夕方の5時を過ぎていた。書庫は5時閉館。

「今日は無理ね。明日にしましょう」

今日のところはここまでね。明日は午前中から書庫に出向きましょう。

「それじゃ私は帰ります。アブサン、ダ・ヴィンチさん。おやすみなさい」

「ああ、おやすみ。ソフィア。 そうだ、アブサン。お前も今日は帰っていいぞ。」

「いいんですか?」

「ああ、少し1人で飛行機のデザインを考えたいんでな」

「わかりました。では、また明日来ますね。」

「ああ、待っとるよ」

ダ・ヴィンチ邸を出ると、マルセイユは夕焼けで赤く染まっていた。

「アブサンはこれからなにか予定でもあるの?」

「特にはないですね。部屋に戻って本を読むくらいでしょうか」

「そう・・・」

夕焼けに染まるアブサンを見て ふっと半年前のことを思い出した。

そう、あれは レン様の戦列艦進水パーティから2週間あとの事だったわ。

進水式の時、アブサンはカリブに生物の探索に出ていて欠席。

だからアブサンが帰ってきた時に、レン様と2人で酒場でお祝いをしたの。

その日は特にレン様の機嫌が良かったらしくて、あの人にしては珍しく他人を部屋に招いたわ。

アブサンとは外で何度かお見かけしたけれど、話すのはそのときが初めてだったのに

それなのにレン様ったら、客人を部屋に招いたのにすぐに酔いつぶれて寝てしまったのよね・・・







「寝ちゃいましたね・・」

「ごめんなさいね。せっかく部屋まで来て頂いたのに」

「いえいえ。酒場でビールも3樽空けてましたしね。当然と言えば当然のような気もしますが」

「あら!そんなに飲んだの!? レン様にしては珍しいわね。よほどあなたとお酒飲むのが楽しかったのね」

「さぁ、どうでしょうか」

アブサンは軽く微笑みながらグラスに残っていたブランデーを飲み干した。

「さて、主役も寝てしまったので。私は帰りますね」

そう言って立ち上がったとき、とあるものがアブサンの目に留まった。

「ソフィアさん?あのウニはなんですか?」

ベット横に置いてある、白い発泡スチロール箱に入ったウニを指差して言った。

「あ、、あれは・・・」

あれは今日の昼間にフリーベルさんから取り寄せたウニ。

今日の朝、レン様が

「今日はYESだったな。よし!ソフィア、フリーベル君の所から上モノのウニを1箱買っておいてくれたまえ」

って、言ってたからルンルンで買ってきたウニ

そう!ウニ!!買ってきたのに寝ちゃったわね!あの人ったら!!!

「ウニは鮮度が良くないといけないからな!」って言ってたくせに寝ちゃうなんて!!!

「ソフィアさん?」

1人百面相していた私を不思議な顔をして覗き込むアブサン。

「え?ああ、なんでもないのよ。だいじょうぶ」

どうしようかしら、このウニ・・・

そうだわ。アブサンに投げてもらえば・・・

レン様は、ああなって寝た以上もう起きないこと確実だし・・・

アブサンさえ黙ってくれてれば・・・

ユルバンとフランシーヌちゃんには睡眠薬でも飲ませて眠ってもらって・・・

・・・・・・・・

・・・・・

・・・


そうして私は半年前、アブサンにウニを投げてもらった。

レン様が「動」ならば、アブサンは「静」かしら

レン様のあのウニ投げも一級品だけれど、アブサンの大きな弧を描きながら変則的に回転するウニ・・・

考えただけでも頬が夕焼けの赤さと同調してしまうわ。

「ねぇ、アブサン」

「はい?」

「今日ね、フリーベルさんからとても良質なウニを頂いたの。もしよろしかったら・・いえ、部屋にいらっしゃらない?」

夕焼けの赤みよりも勝るかの如く頬を赤らめて、アブサンに言った。

「・・・・・睡眠薬が必要ですね」

アブサンは軽く微笑みながらそう返事をした。

「ゆ、夕飯は酒場でウニのパスタ食べに行く予定なの。だ、だからその時にでも・・」

私、なに言ってるのかしら・・・レン様っていう人がいるのに・・。

でも、でも・・・

でも、今日は・・・

久しぶりに寂しくない夜を過ごせる・・・わ・・・ごめんねレン様

フフ。今日の夜は楽しくなりそうね。



































ーーーーーーーあとがきーーーーーーー



はいwww

ってことでねwww

書きましたよwwwwww

いや~ なかなか難しいですw

レンちゃんの小説とピラちゃんの小説をヨクヨク読みましたよw

まぁ、でもきっと

ピラちゃんの想像とはやっぱりかけ離れてることと思いますwwwww

ほんとは「ここで切ってしまっても良いんじゃない?w」てポイントもあるのだけれど

どうしてもアブサンとのここは書ききってしまいたかったのです(ノ∀`)アヤーwww

そのため無駄に長くなってしまったしwwwww

この後に続くピラちゃんが楽しみですねwwwww
2012-08-15(Wed)

金色のウニを求めて①



~第一話~ マルセの商人  (ピラ著)




私の夫は超有名人。
人はバカにしてヒゲとか言う人もいるけども、、
私はそのヒゲが好きだわ。

--------------------------------------------------------------------------------
いつものベッド。
あの人が隣にいない夜を幾晩過したのかしら。。。
バルコニーではあの人が仕込んだ鳥小屋から小鳥のさえずりが爽やかに朝を知らせてくれている。
あの人のそんな優しさを、
ヒゲ!と呼んでいる人達は知っているのかしら?
…ぅぅん、いいの。私だけが知っている本当のレン様。それで、それが、いいから。

ガウンを羽織って私はバルコニーにでた。
部屋の中は見たくない。
分かっているもの。
どうせまた寂しさでお酒に溺れて散々な有様だわ。
いつも通りユルバンが片付けてることでしょう。

昨晩は特にひどかったわ。
だって、全く覚えてないもの(/ω\)
部屋でヒトリ。
ウニを見ながら飲むワインは私の心を埋めるには不十分だったわ。
悪いとは思いながらも、お酒の飲めないフランシーヌちゃんを引きずって酒場に行ったのは覚えてるんだけど、、

部屋の中では第3副官のユルバンがやりきれない様子で嵐の惨状を見ながらため息をつき、第4副官のフランシーヌにいたっては起きるなんてことは金輪際しない!という雰囲気を醸しながらソファで丸くなって寝息を立てていた。

そんな中、
ドンドンドン
ドンドンドン

「レントンさーん!」
「いるのは分かってるんですよー!」
あら?誰かしら?
ドアを開けると酒場のマスターが息を切らせながら立っていた。
「やぁ、ソフィアさん。昨日は随分飲んでたみたいだけどもぅ平気なのかい?それはそうとレントンさんは?」
「あの人はまだ航海から戻ってはいないわ、どうしたの?」
「えええええええええええ!!」
「毎月第四日曜日はレントンさんがウニを仕入れてくれるはずだったじゃないか!」
「え?!でも、だって、レン様は、、、」
「あぁ、分かりましたよ、航海でしょ?まずいんだよな~、今日のランチはウニのパスタで宣伝しちゃってるのに~」
「あら?ウニなら、なんとかなるかもよ?」
「ソフィアさん、それ本当かい?!頼むよ、今日はマルセイユでバザーがあって、あと1時間後には仕込み始めないとまずいんだよ~」

ウニなら、、いつもあそこから買って練習してるからなんとかなるかしら?
「ユルバン、片付けと留守番頼むわ。フランシーヌちゃん、行くわよ~」
「自分で荒らしたんだから自分で片付けなさいよww」
「レントン船長の部屋が汚いの!ユルバン、片付けないと言いつけるわよっ」
「ウィ、マダム:;」
「おくたまぁ~、眠いですぅ~」

アパート前の広場では活気があふれ、バザーが始まっていた。
マルセイユのバザーは不定期だけど、ネタ物のいいのが入ってて楽しいのよね~♪
それはそうと、、、いたいたw

「フリーベルさぁ~ん」
「おぉ!ヒゲの奥さんか!!!!」
「(ヒゲ。。。敵ネ、敵)こんにちわ、すっごい人気のバザーね~」
「うむ!わっちのネタ物に勝てるネタ物ははここマルセイユにおいて、置けるはずがあるまい!!!ww」
「ねね、アレ、、、ある?」
「ぬお!!!!!!!!もぅ使ったのかあれだけの量wwwwwwww」
「まだありますっ!!今回欲しいのは中身入りのやつ。200個なんだけど。。。」
「ヒゲがいつ帰ってもいいようにって、皆が仕入れてくるから大量にあるぞ!!あるけど、、アレどうやって使うんだ?」
「フリーベルさん、、、、使い方知らないの??だってアレは、」
「マダム!!部屋を片付けて参りました!!!」
「あぁユルバン、ご苦労様。でね、フリーベルさん、アレの使い方はそもそ…」
「マダム!マスターが待ってますよ!!!」
「ぁ。。。そうね、じゃ、フリーベルさん、代金は例の方法でね」
「あの方法、再検討してくれwwwwわっちにはちときついぞww」

「マダム、ウニは通常そうやって使うものじゃないから外で言ったらまずいっすww」
「えぇ~?おくたま、そうなんですかぁ~?」
「そ、、、そう、、かもだけど。。。でも~」

カランコロン
「いらっしゃ~い、あらソフィアさん。こんな時間からまた飲むの?w」
「違うわよwwイレーヌ、マスターいる?」
「あぁ!ソフィアさん!!!ウニは?ねぇウニは??」
「はい、この通り!」
「おおおおお!!!!恩に着るよ!!!あとで3人で食べに来てね!ちょっとまけるからさ!。。。っと、ユルバンさんとフランシーヌちゃんは嫌いなんだっけ?」
「いいえ、今回のは頂きに参ります。」
「本当は好きですよぉ~♪」
「あれ?そうなのか、、」

「そういえばソフィアさん、昨晩の話。ホントに行くの?」
「え?」
「あれ、どこかに行くって言ってなかった?」
「えええ?イレーヌ、それ誰かと間違えてない?」
「ぅぅん、ソフィアさんが言ってたわ。ね?フランシーヌちゃん?」
「いってまちた!」
「え?どこに?私?」
「金色のウニを探しにアジアに行くって言ってまちたっ」
「金色のウニ?!」
「ぁ~、マダム。それきっと誰かに騙されてるwww」
「ユルバン黙ってなさい!フランシーヌちゃん、金色のウニってなーに?」
「んーん、ちりまちぇん。おくたまが大きな声で言ってまちた」

金色のウニって何かしら?
とても気になるわ
黄金でできたウニもステキね~
でも、金色のウニをレン様が投げるとしたら。。。。。
ステキ!
だけど本当にあるのかしら?
「ねね、イレーヌ。私って誰と話してたか覚えてる?」
「ん~、昨日はバザーの前夜祭で盛り上がってたからちょっと誰か分からないですけど、、、あ!あの人ならいましたよ。ってゆうか忘れるほど飲まないでくださいよww」

ははーん、あの人ね。
そう、あの人なら分かるかもしれないわね。
そういえばさっき見かけたわね。。


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♪名前 紫音
♪役職 女帝w

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