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2012-09-30(Sun)

金色のウニを求めて ⑥

~第6話 あの日の約束~  (著 シオン)







カリブの開拓地で

学者と共に地理や考古について調査していたアブサンの元に

「カリアリで飲むぞ!」

とだけ書かれた手紙が届いたのは、春の陽気でいっぱいの季節だった。

それから5ヶ月

なんとか調査に区切りをつけ、マルセイユに帰ってくることができた。

半年ぶりくらいになるだろう帰郷

それでもマルセイユはいつもと変わらない。いつものマルセイユだった。

広場で芸人が人々を楽しませ、子供達が無邪気に走り回り、ご婦人達は井戸端会議に花を咲かせ、ワインの香りがほのかに街中に漂っている。

港の活気も、船大工達の大声も、市場の人だかりも見慣れた風景、いつものマルセイユだった。


手紙の主とは

「そんな急には帰れませんよwあと数ヶ月は戻れそうにありません」

「んじゃ~どのくらいで帰ってこれる?」

「そうですねぇ・・・4,5ヶ月ってことろでしょうか」

「よし、じゃあ5ヵ月後の予定にしよう」

「それなら間に合うと思います」

「伝言屋に言付けておくから、帰ってきたら寄ってくれ」

「わかりました」

こんな短文なやり取りを伝書鳩を酷使しつつしていたので


開拓地での調査報告や、その他もろもろを国王に報告し

顔馴染みの店に顔を出し、行く道々で出会うご婦人に爽やかな笑顔を振りまきながら、早々に伝言屋に向かった。


「おやっさん久しぶりです」

マルセイユの航海学校に程近い、小さめのタバコ屋。

煙草を売りながら、情報や伝言も扱う。知る人は知っている、マルセイユでも指折りの情報屋。

「おお!アブサン!!開拓地でちょっとした鉱脈を発見したんだって?」

「!!なんでその情報を・・・って、まぁ、さすがですね」

「ふぉっふぉっふぉ」

「私宛の伝言があると思うのですが」

「ああ、そうだそうだ。3ヶ月も前に受けたんでスッカリ忘れとったw」

そういうと、おやっさんは引き出しから1枚の紙を取り出し

「これだな」

そう言ってアブサンに渡した。

「ありがとうございます」

その場で中身を一読し

「おやっさん、灰皿いいですか?」

「はいよ」

出された灰皿の中に紙を入れ、燃やす。

「おやっさん、ありがとう。また顔を見せに来ますよ」

「おお、待っとるよ。あと新鮮なネタもな!ふぉっふぉっふぉ」


アブサンは軽く微笑みながら、フランスの最高額紙幣を数枚置いて、その場を後にした。





久しぶりの自室に戻り、自分の諸事情をちょいちょいと済ませ

夜の9時を回った頃、マルセの酒場に顔を出しに行った。


「久しぶりです。マスター」

そういいつつ、アブサンはカウンター席に腰掛けた。

「おお!お帰り、アブサン。今日帰ってきたのかい?」

マスターはアブサンにウォッカとチーズを出してくれた。

「ええ、今日帰ってきたんです。久しぶりのマルセイユですが、少しも変わってませんね」

「ああ、まぁ、表向きはな」

マスターは少しにごった表情をしながら言った。

アブサンはなにも言わずにウォッカを口に含む。

「アブサンが帰ってきたって事は、あれをすればいいのかな?」

マスターが言う。

「ええ、おねがいします」

ウォッカのお代わりをお願いしつつ言う

「わかった。おーい、イレーヌ!ちょっとお使いを頼まれてくれるかな」

「なにかしら?マスター」

「これをな・・・・・・」

「わかったわ。いってきますね」

「気をつけて行っておいで」

「だいじょうぶ!まかせて」

イレーヌはアブサンにウィンクして店を出て行った。アブサンも軽く微笑み、軽く手を振りながら見送る。

「今日はゆっくりできるんだろう?開拓地での話でも聞かせておくれよ」

マスターがウォッカのお代わりと、きのこのキッシュを差し出しながら言う。

「この料理は?」

「先月からの新作だ。よかったら味見してくれよ。私の奢りだ」

「いただきます。おっ!おいしい!!」

「アブサンに美味しいって言われたら怖いもの無しだな!」

2人は笑った。



イレーヌにお使いを頼んでから2日後

アブサンはカリアリに来ていた。

時刻は夕方の6時を回ったばかり。

予定の時間より1時間ほど早く着いた。

とりあえず酒場でという事だったから、酒場で軽くやりながら待つことにした。

カリアリはマルセイユからさほど遠くないが、チュニスがあるためか、あまり仏人をみかけない。

機密な話をするには絶好の街だった。


カランカラン

酒場の扉を開けると、客は無くマスターだけだった。

「いらっしゃい」

マスターがグラスを磨きながら言う。

「あとで友人がくるのですが、暖炉横のテーブル良いですか?」

「どうぞどうぞ」

アブサンは席に向かいつつ

「ウォッカをください」

と、マスターに注文した。

するとマスターが

「お客さん、ウォッカも良いけれどビールなんてどうです?今日、良い豚肉が入ったのでソーセージを作ったんですよ。ちょっとスパイシーなのや香草入れたのやスモークかけたのやらと作ったんですよ。出来立てのソーセージはパリっと良い音が鳴りますよ。肉汁もいい感じに出ますし、そこにビールをぐいっと咽に・・・どうです?」


ゴクリ・・・

めずらしくアブサンが咽を鳴らす。

「じゃぁ、そのソーセージとビールで」

「かしこまりました」


出されたソーセージはマスターがオススメしてくるほどあって凄く美味しかった。

辛さを主張しすぎないのにキチンと辛味が舌に残り、これがビールを誘う

香草もふわっとさりげない香りを口いっぱいに広げ、そこにビールを注ぐと香りが一気に引き締まり、やめられない

スモークしたのも香ばしい香りがなんとも言えず、待ち合わせの時間が来た頃にはビールを1樽も空け、ソーセージも3皿目に突入していた。


「おいおいおいおい~~~~ww なに1人で盛り上がってんだよ~~~~www」


そう後ろから声をかけられながら、首にガッシリとした腕が回り、顔には相手の髭がくすぐったくて痛いような感じに触れた。


「ああ!すいません!!このソーセージが余りにも美味しくてwww」

「まったくwww 俺が来る前に酔いつぶれないでくれよ?www」

「HAHAHAHAHA!!このくらいで酔いつぶれたりしませんよレントンさん!」

「そうか?wならいいけどな!ww」

「おーい!マスター私にもビールと、このソーセージよろしく~」

レントンはアブサンと向かい合った席にドカっと座った。

「相変わらず元気そうですね。レントンさん」

「おお!私は元気が取り得だからな。アブサンも元気そうでなによりだw」

「体が資本ですからね、この稼業はw」

「違いないなw」

レントンのビールとソーセージが運ばれてくる。

「よし、では再開を祝してカンパーイ!!」



久しぶりの再会ともあって

2人は今回の目的よりなによりも、雑談に花が咲いた。

そして

ビールの樽を9つ空にし、ソーセージの皿も20皿平らげ

10個目のビール樽を開け、21皿目のソーセージがテーブルに来た時


「さて、そろそろ本題に入るかぁ~」

髭も赤くなるんじゃないか?と言うくらい顔を赤くしてるレントンが言った。


「そうですね~」

アブサンも褐色な肌色なわりに、赤さが目に見えるほどだった。



「アブサン、ソフィアを任せてもいいかな」

真っ赤な顔をしたレントンが、目の奥の眼光を研ぎ澄ましながら言った。

「なぜです?」

「私はマルセイユをしばらく離れることにする」

アブサンは国の命の下、開拓地にいることが多いため、あまり首都で何が起きてるのか知らない。

「マスターも少しぼやいてましたが・・・なにかあったのですか?」

「なにかあった・・・というか、これからなにかが起こるかもしれない・・・といった方がただしいかもしれないな」

「レントンさんの身になにかが?・・ですか?」

レントンは椅子の背に体重をかける

「さぁ・・・いまのところそこまではわからん。私かもしれないし、アブサンやフリーベル君かもしれん」

「レントン艦隊として・・・と言うことですか」

「そういうことになるかもしれん」

レントンがビールをゴキュゴキュ飲む。

「とりあえず、色々なところで情報を集めてみているが、今のところ標的になっているのは私だけのようだ」

「誰にです?」

「そこがまだハッキリしない。目的もまだわからん。ただ、私もしくはレントン艦隊が的となっている・・・ということだけは確かのようだ」

「それで、レントンさんはマルセイユを離れてどうするおつもりで?」

「外から情報を集める。どうも、今回のはフランス国内だけのモノでは無いような情報も多々あってな」

「それでソフィアさんを私に護って欲しいと」

「そういうことだ」

レントンはジョッキに残っていたビールを飲み干した。

「国内で怪しい人の見当はついてないのですか?」

「わからん。ただ、国の役職が係ってる様な情報もある」

「陛下が?」

「わからん。大臣クラスの人間かもしれん。ただ、国家人となると私が不在の間にソフィアに危害を加えることは合法的にできるからな。」

「そうですね・・」

「アブサン、頼めるかな」

「良いでしょう。レントンさんの頼みですし、少なからずレントン艦隊である私にも関係あることのようですしね」

「わるいな。助かる。よろしく頼む」

「いいですよ。そのくらい私に任せてくださいw」

アブサンはビールを口に運ぶ


「よし、これでソフィアにウニを投げたことは見なかったことにしといてやるよwwwwwwww」



ヴゥハァァァアアアアアアア!!!!!



アブサンは口に含んでいたビールを盛大に噴いた。それで暖炉の火が一瞬大きくなったのはキノセイ

ゲッホゲホゲホゲッホゲ・・・・

「レ・・レントンさん・・・見てたんですか!!!!」

「あ~~~ったりまえよぉwwww」

ニカッっとレントンは笑いながらビールをゴギュゴキュ飲む。


「レントンさ~~~~~~~~~ん」


「ハッハッハ!!まぁ、あの件でソフィアもアブサンに親しみを持ったはずだ。だからこそ今回の事を頼んだんだw」

「う~~~そ~~~だ~~~~~~」

「ほんとほんとwww」

「はぁ・・・・・」


「まぁ、よろしく頼むよ!ww」

そう言ってレントンはアブサンの肩をバシバシ叩いた。


バシバシ・・


バシドン・・


ドンドンドン



ドンドンドンドン!!




「ア~ブ~サ~ン~いるのは分かってるんだよ~公安が来てやったぞ~~!」


視界には自室床上0cmが広がっていた。

「そうか・・・誰かに殴られたんだっけ・・」

上半身を持ち上げるとズキンと頭部に痛みが走る。痛みの出所を触ってみたが、血は出てなかった。

「お~~い!居留守か~~。玄関蹴り破くぞ~~~w」


紫音さんの声がする。さっきのは公安の人間ではないのか?


「紫音さん。少し待ってください、いま開けますから」


戸を開けると紫音さんと連れの公安の人間が数人いた。

「遅いじゃないかアブサン。居留守は良く無いぞ~~」

「すいません。少し昼寝をしてました」

「あら、そかそか。んじゃ~これ令状ね。これから家宅捜索するのでヨロシク」

「家宅捜索?いまさっきも来ませんでしたか?」

「私が?ここに?」

「ええ。紫音さんがここに」

「来てないなー。令状出たのが今さっきだから」

「そうですか」

「んじゃ、家宅捜索始めるよー」

そういうと、連れの公安職員がワラワラと部屋に侵入し捜索し始めた。

「レントンさん・・・もしかしたら・・・ソフィアさんを国外に逃がしたのは間違いだったかもしれません・・・」

部屋の窓から見えるマルセイユは真っ赤な夕陽に包まれていた。












~~~あとがき~~~



はいw書きました!きちんと書いたよママン!!

いつもの事ながら、構成はピラちゃんの作品を読んだ日に出来上がってはいますが

字にするのが遅い

それが紫音クオリティというやつです( ´艸`)ムッギッギ

今回のは時系列が間違っていないかが不安なところ

たぶん、問題ないはず

まぁ、間違ってても気にしない

そういう風に読むと読みやすいかもしれませんwwwww

問題ないはずだ~~~~~(*´Д`)ハァハァ

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